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市川崑『愛人』『わたしの凡てを』

日本映画専門チャンネルで、市川崑監督が東宝で作った映画を2本観た。

『愛人』(1953.11 東宝)は、ハイソな映画監督(菅井一郎)一家を巡る物語。 越路吹雪や有馬稲子や三國連太郎が共演。
洋館が舞台で、私は好みじゃない。
クレジットされてる東宝技術部も、これといった特撮カットは提供していないし。
ただ、尾棹一浩(おさおかずひろ)という、聞きなれない若手俳優が息子役で出演。
どっかで見たと思ったら、東宝特撮映画の常連・野村浩三の本名であった。
俳優座出身、同年に松竹映画でデビュー。これが3本目で東宝映画初出演らしい。
その後、日活を経て松竹に戻り1955年の『新婚白書』で野村浩三と改名。
数本に助演後、1958年の『大怪獣バラン』主演で東宝に戻り、専属となったようだ。
この映画に出た頃は順風満帆。まさか十数年後に、ミニチュアセットで暴れる巨人役をやるとは…考えもしなかったろうな。
野村浩三はこの後、明司と再改名し活躍後に引退した。
最後の出演作は、1973年12月放送のテレビ番組『プレイガール』第246話?

北海道の暗い雪原から始まる『わたしの凡てを』(1954.5 東宝)は、すぐ都会派の映画になり、ホッとした。
前年7月、アメリカ・ロングビーチで開かれたミスユニバース・コンテストの3位になり、八頭身美人ともてはやされたモデル・伊東絹子の映画デビュー作。
薄幸だが美貌の女性が上京、モデルとして成功を収めるまでの物語。メロドラマではあるが、当時の風景ロケ描写も多く見飽きない。
池部良、有馬稲子、日高澄子、上原謙が共演。
菊田一夫原作だが、彼女のミスユニバース入賞を盛り込んだラスト。実際のコンテスト映像が使われていた。

ところで。映画デビュー作といっても、伊東は渡米中にハリウッドで、他のミスユニバース入賞者と一緒に Yankee Pasha というジョセフ・ぺヴニー監督の冒険ロマン映画に出演しているという。
気になり、観てみたが。
1800年、デイビー・クロケットみたいなスキンキャップの西部男ジェフ・チャンドラーが、航海中に海賊にさらわれモロッコのハーレムに売られた恋人ロンダ・フレミングを救出するため、活躍する話だった。
伊東を含むミスユニバースの美女たちは、クレジットあり。王のハーレム場面で登場。
日本未公開だが、全米公開は1954年4月なので、『わたしの凡てを』は彼女の映画2作目という事になる。

なお、伊東は映画のように北海道の寒村出身ではなく、東京は芝出身の江戸っ子。
このあとモデル生活のかたわら東宝で3本の映画に出演後、1957年に渡仏。1968年に日本人外交官と結婚。
1932年生、身長は164センチとウィキにある。
舞台となるのが東京の繊維会社で、本社は大阪。その社長役は落語家の三遊亭百生。
コンテストの司会者役で、トニー谷が場面をさらう。
東宝技術部は、虹が出るマット合成などを提供していた。

J・KOYAMA * ターンノーン通信 2015〜 * comments(0) * pookmark

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