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バイオレンス映画の佳作『野獣を消せ』と三億円事件

チャンネルNECOでやっていた、渡哲也主演 長谷部安春監督『野獣を消せ』(1969.2 日活)は期待せずに観たが、ハードなバイオレンス活劇で驚く。

ベトナム戦争の時代、米軍基地の町(福生らしい)。
冒頭、着陸する米軍輸送機からパンし、空き地にやって来るチンピラグループ(藤竜也 川路民夫 集三枝子 尾藤イサオほか)のジープやバイクが映るキャメラワークが凄い。このタイミング、何回も やり直したんだろうね!
撮影は、姫田真佐久だ。
空き地のゴミ捨て場に連れ込まれ、レイプされる娘(吉岡ゆり)。
彼女は悔しさから、コークの瓶を割って尖らせ、自殺した。
チンピラは、瓶も使って陵辱したんじゃ…などと妄想した私。

妹の死を知った、プロハンターを業とする兄(渡哲也)が帰国。修理工場をしている叔父のところに やって来るが。
レイプ犯は分からずじまい。
チンピラグループに絡まれているのを助けた、親と不仲の金持ち娘(藤本三重子、歌手らしい)と仲良くなる渡。
奴らが妹をレイプしたことを渡が知るのは、娘と一緒にアジトへ監禁される中盤になってからだ。
米軍ハウスの白人女まで毒牙にかける連中だから、そんな事など日常の一コマであったろうが…。
かくて、ハンターの本領を発揮した渡の壮絶な復讐戦となる。
マカロニウエスタン並みの残酷描写。
トラバサミの罠、銃撃で尾藤の腕が吹き飛び、藤はスケの集とジープで突っ込んで来るところを眉間に一発、川地に至っては腹に食らいモツをはみ出して絶命する描写!スプラッター映画史に記録したい。
渡の弟分で聾唖者の修理工はジョー山中、城アキラ名義での出演。彼は実際に修理工として働いていたことがあるという。
叔父の工場長 鶴丸睦彦はあまり見ない老優だが、民芸の人らしい。

娘の身代金受け渡しや警察の捜査場面には、映画公開の3か月前に起きた三億円事件(1968.12)のムードがただよう。
撮影時、事件はもう起きていたかも。
当時、犯人ではないかと捜査の対象となるが自殺したという19歳の少年S(仮名で関根篤と書かれた本も)は、福生や横田基地あたりを根城にしていたチンピラ・立川グループの一員と聞く。
暴走行為や自動車窃盗、米軍物資の横流し(三億円は、そのルートで基地内に隠されたという説も)したメンバーもいた、映画に出てきたようなワルの仲間だったようだ。
当時 福生は、本当にあーいう連中が徘徊する怖い町だったんですね。

※ 藤本三重子も集三枝子も、オッパイが見えるサービスカットあり。
実生活で集のダンナは、大物イラストレーター宇野亜喜良!
藤本は現在、カルチャーセンターで歌を教えているようだ。
冒頭にレイプされる吉岡ゆりは大阪出身、後に『帰ってきたウルトラマン』『人造人間キカイダー』ゲスト歴あり。

J・KOYAMA * ターンノーン通信 2015〜 * comments(0) * pookmark

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