<< November 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< バイオレンス映画の佳作『野獣を消せ』と三億円事件 | TOP | 復活の日、近し? 小林信彦 >>

突撃キャメラマンの栄光と死、『ぶっつけ本番』

1956年?に品川駅で取材撮影中、列車に はねられ亡くなった実在のニュースキャメラマン・松本久弥(劇中では松木。キネ旬引用の資料では松井久弥とあるが、松本が正しい)をフランキー堺が演じた、佐伯幸三監督『ぶっつけ本番』(1958.6 東京映画=東宝)を観た。

松本が所属した日本映画新社が協力し、下山事件(松本が線路上で亡くなったのは、この事件を撮影した因縁じゃあなかろうか?)や血のメーデー事件など、彼が撮影に関わった有名なニュース映画も挿入。
原作は、水野肇 小笠原基生 著の「ぶっつけ本番 ニュース映画の男たち」(1957 ダヴィッド社)。小笠原は日映の人らしく、昨年観て衝撃を受けた『にっぽん戦後史 マダムおんぼろの生活』(1970 東宝)などを制作している。

フランキーは、突撃キャメラマンを熱演。
清水港で炎上沈没するタンカーに乗り込んでまで撮影とか、マラソン選手と自転車で並走し手放し運転で撮影とか、撮影に熱中し出航する南極観測船・宗谷から降りられなかったとか…イヤー凄いです。
彼が負傷した1952年5月の「血のメーデー」は、記録映画と再現モブシーンのマッチングが良く、臨場感あり。
天津敏 内田良平 吉行和子(JMDBの出演作リストでは本作がトップだが、デビュー作ではない)といった、東宝らしくない顔ぶれも出演。
赤線のゲリラ撮影、パンパン役・塩沢登代路のメイクがロバート秋山のキャラ YOKO FUCHIGAMI を思わせ、笑えます。

※ 松本は生前、『朝日ニュース第423号 お迎えさん』の撮影で1953年度の日本映画技術賞も受け、死後は功績を讃える意味で1957年2月に第7回ブルーリボン特別賞を受賞したという(日本映画新社としてだが、彼が関わった下山事件のニュース映画『日本ニュース第182号々外 国鉄下山総裁謎の死』と血のメーデー事件のニュース映画『朝日ニュース349号 東京メーデー事件』の撮影も、日本映画技術賞を受けた)。
本作のエンディングは その特別賞授賞式風景だが、氏の受賞はウィキのリストに漏れている。

J・KOYAMA * ターンノーン通信 2015〜 * comments(0) * pookmark

コメント

コメントする









トラックバック

このページの先頭へ